もぐら庵さんに限って
これを彫りなさいと強制はしないはず!!と
数日前から「タコ!タコ!タコ印!」と決めて
いざ教室にのぞむ
定員20名。以外と広い教室に
いらっしゃるいらっしゃる
モグラの刺繍のはいった作務衣を着たもぐら庵さん。
まずは基本の石の印面を平らにする作業
実は印づくりの工程で一番苦手
家事で言うところの下手なアイロンがけの様
やってもやってもしわがでる
いつ平らになることやら・・・
しかし、もぐら庵さんのなめらかな実演指導と持ち替え技により
あっという間に苦手克服
これだけでも参加した甲斐ありと感激
そして図案・・・。
「タコ」と決めていたものの特に何も思い浮かんでいなかった
初心者の方々は名前の一文字印を彫る様で
配られた石も思ったより小さ目の1.5cm×1.5cm
この大きさに「タコ」は厳しいが今日はどうしても「タコ」
  こんなものかな「下絵完成」
これを又石の印面に逆向きに墨で書かなければならない
1.5cm×1.5cm・・・厳しい。
時間もないことだしやや適当に済ませ
いよいよ印刀を握り、彫り始める
もぐら庵さん、教室をまわり印刀使いのご指導
私の前は「先生だから・・・」とからかいながら通過なされた・・・
滅相もない事なのだがお声をかけて頂きホクホク顔。
夢中で彫っているといつのまにかもぐら庵先生の席に人だかりの山
彫り上がった人から順に手直しを受けている様子
「みっ見たい」と我慢できずに途中で席を立つ
まぁまぁ生徒の石に惜しげもなくがりがりと彫ること彫ること
失敗した印だってカータンみたいにサササササットほほいのほい
すべて味のある「もぐら庵印」に仕上げていく
席に戻り再び印刀を握るが落ち着かない
彫りすぎてしまったら元も子もない
ここはひとつこのままで・・・と印刀を置き「タコ印」を握りしめ前へ
ほとんどの皆さんは文字なので急にタコを出すのはと思っていたら
なんとカニだカニがでた。次がチャンスと思ったら隣人に
「ここにはタコがいるぞ」と言われる。
「まだ表情が今一つなんです」と志半ばを強調し印をわたす。

口も二重に彫りたいし
目もなんだかもう少し彫りたかった
すると、もぐら庵先生
「じゃ笑わしましょ」と一言
ここから一体全体どうやって笑わすのですか????
待つことものの30秒
群がる生徒一同
おぉぉぉぉ
笑った
笑った
 タコ
 タコ
 タコ印完成
おさせて
おさせてとタコさん
大人気でした
先生に夢中で話すのを忘れましたが
彫りあがって1回目に押す瞬間が毎回たまりません
「自分の味を見つける印づくりはつづく」  1999/7/20