其の三「オサヨチャン」の巻


ひとり勝手気ままな道中
Uさん絶賛の仁和寺へ向かうことにした
事前にHPも紹介されていたが
一切見なかった
かの岡本太郎氏がそうだったらしいのだが
「旅は写真を見ずに行く」
と決めていたからだっはははははーっ
どーせ何も知らないんだから
どこもかしこもまっさらで観てみようと思ったんです

いやぁ〜悪いね〜Uさん
誰も居なくてね仁和寺ひとりじめでした
床が軋む音、どこからともなく香り漂い、澄み渡る空
うぅぅぅ来て良かったと思う瞬間でした
帰り際、ニ王門にてひどい絵を1枚描いて笑い龍安寺へ

三脚を立て必死に写真を取る人の目立つ
思っていたよりもこじんまりとしていた庭
目の不自由な方用の箱庭を見つけ
今度は目を閉じてみた
空気と香り
ここは京都だなと思った
旅の前にSさんが話してくれた庭の石の数の話し
何個が何個にしか見えないんだったっけ
と考えながら金閣寺へ

紅葉していたらもっと美しいだろうなと参道を歩く
しかし、前には関西弁で
いかに金閣が金ピカであるかと熱弁する女性と
それを聞き「よっしゃ」とガッツポーズをとる女性の二人
可笑しくてたまらない
そんな私もあちこち歩きながら
一休さんの将軍様を思い出したりして
(恥ずかしながら懐かしのTVアニメ)
宿に帰りテレビから「一休さ〜ん」の声がしたのには驚いた
「オサヨチャン」だった

仁和寺

龍安寺

金閣寺

どんぐり拾いながら歩きました


『きぬかけの道』にて