其の四「オハヤシ」の巻


ご先祖様のお参りをして裏路地をくるくる巡って
やっと「ちゃわん坂」へ出た
「近道」とあるのでそちらへ進み清水寺へ
何を隠そう旅に出た理由の1つは清水寺にある

重要文化財を守るはずの巨木が古木となり
根が弱り、台風などの被害で倒れやすくなっているというのだ
その景観を守るか文化財を守るかという選択待ちの
重要文化財があちこちにあると言い
伐採が既に決まっているのは
「京都の清水寺の裏」だと言うではないか
「文化財か景観か」う〜〜〜ん
そろそろ、そういう時期にさしかかってしまっているのかも知れない
清水寺に限ったことではないのだけれど
「いっとこ、いっとこ」と言う気持ちが湧いてきて
今回の旅とあいなりました

しかし、既にぽっかりと伐採されていた清水寺
思いのほか人も多くて困ってしまったのだけれど
清水の舞台から飛び降りたつもり(プッ)で
舞台からの景色を描いた。

下におりると滝の前で小学生が大騒ぎ
女子が柄杓で水を飲む度に
男子が「れーんーあいっ、れーんーあいっ」
などど囃し立てる
どうやらこの流れ落ちる3本には恋愛など三種の祈願があるようだ
しかし、いつの世も男子は変わらぬものだなと思いつつ
主犯の男子に目をやると
坊ちゃん刈りに天使の輪を光らせて
赤のガラシャツそして小脇にはセカンドバックという
とんでも小学生

私の順番までこの「オハヤシ」が続くわけないよな
と思っていたら小学生らに「集合」がかかり
辺りは平静を取り戻す
がしかし、今度は私のなかに「オハヤシ」が鳴り響く
「どーれっ、どーれっ、どーれっ」
いったいどれがどれなんだ


私が特に気に入って関取の様に触ったのはこの柱達
ウチの部屋にこないか


『清水寺』にて