6/4 性の時代と「男根」快楽天みんな読もうの巻


マサ子ほぼ神となった感のあるオーガ/グラップラー刃牙/週間少年チャンピオンです。いやぁオーガはジャックが勝つと思ってたんだね。やはり兄のが強いという考えか? いやいや、「俺、もっと強くなります」なーんて刃牙があいっかわらずダル甘だから噛み付くわ心臓に抜き手(≒殺人)だわのジャックが勝つと踏んでであろう。あそこでチャイニーズ殺してればね、「フフフ範馬の血」なんてオーガも御満悦だったのでしょうが。しかし「敗北れたなキサマー!汚れた身で舞い戻りおって!消え失せい!」ってオマエ誰だよ? オーガってこんなキャラだったっけ? やはり神か……はらら様のようだね。いや素敵。死にかけのドーピングを何年もやり続けたあげくパツイチで死んだジャックも素敵。黙祷。

 

サブ子:チャンピオンといえば刃牙、あとなんか復活したらしい本気2(笑)なんですけど、さすが秋田書店、集英社(ジャンプ)講談社(マガジン)なんかとは腹のくくり方がちがうね。「ドカベン」ひとつとってみてもこの捨て身ぶり。売り上げなんぞどうでもいいのでしょうか? 「フルアヘッドココ!」だっけ? 隠花植物のごとくひっそりじめじめとおもしろいです。「浦安鉄筋家族」飽きたしな〜。あんなもん、飽きたらしまいっしょ。「バロンゴングバトル」くそおもしろいっす(笑)いや冷静にみてそんなスゴイとは言わんけどなんかチャンピオンってことで二割り増しだな(笑)そして「学校怪談」ですよ。前にもちょっと書いたような気がするけどあれお気に入りなんだよね。先生もヤマギシもヤチカもおばけもみんなかわいいもん。もしかしたらいま日本でいちばんカワイイまんがかも。角川文庫版の大槻ケンヂの「くるぐる使い」の表紙もやってるねこの人。ん〜でもな〜大槻にはもっとさ〜……漫☆画太郎とか……なんか違うか。

 

マサ子:サンデー(小学館)もすごいっちゃあすごいよね。つうかぜったい編集いないぜあそこ。あと月間ジャンプもなんかジャンプの伝統的な方向に間違っててすごくて好きだ。ま、それはそれとして。今日のテーマは、「男根」です。なぜ男根なのかというと、言わずと知れた神の創作物、「デビルマンレディー」ですね。コミックスで読むからモーニング読まないんなんて前にいいましたけどしっかり読んでしまいました。あの黒崎あおいが復活してきまして、デビルマンノアール(黒)としてビースト討伐隊に加わったのでございます。そこまでならまー冷奴先生だしあるある、って感じなんですが今週! なんと、黒崎あおいに男根が! 男根男根男根。「親指Pの修行時代」の大ヒット以来、文芸界では「ペニス」ってのが恥ずかしくない言葉になったのですが、ええ、時代はもうペニスじゃありません。男根です。というのにはきちんと理由があって、神・豪ちゃんがやったということのほかにですね、いま、日本でいちばんポエミーな(笑)漫画雑誌、「快楽天」7月号6月29日発売をみてください。あいっかわらずOKAMA先生が女にモテるエロ漫画を描いていますが、南Q太と別居したSABE先生がひさ〜びさにフード女とかペンギン虐待女描いてて気の毒だけどちょっとラッキーだったりしますが、快楽天はこのふたりと村田蓮爾先生の表紙だけで20ヵ月はOKだな。ほかのはまあ、ときたまおもろいのもやるんだけど。それで初登場! 朔ユキ蔵「せいきまつごっこ」。ズーレの話でございます。まあ読んでくれよ。主人公の女の子ふたりのですね、ブライト艦長みたいな顔した女の子がですね、心の叫びなのですね、あの、どっちもバイブ(双頭)をつけてですね、ええと……あのその……「男根男根!!男根男根!!男根がほしいよう〜〜〜〜〜〜〜!!」と……やっぱり恥ずかしい……。まあ、読めや。

 

サブ子:いやまあなんつうことなくエロ漫画なんですけど……これが快楽天でやるってことに意味があるんですね! 前に言った通り、快楽天こそいまの漫画界で最先端をゆく雑誌。そこにおけるこの男根、というワード、およびズーレ。これはもう、無視することなどできません。くわえてかかえて、豪ちゃんにおけるちんちん生える現象。やはり時代はゆりですねえ。大原まり子の百合本、誰か持ってないですか? 貸してよ。そういえば、ヤングジャンプであの一世を風靡した「HEN」の作者がなんか描いてましたね。読んでないんですけど、絵を見るかぎり「大友克洋の息子がまた一人」……って感じなんですけどどうなんでしょう。で、まあ、黒埼あおいにしてもブライト子ちゃん(命名)にしても、好きなあの子を自分のものにしたい、犯したい、男根が欲しい、って方向にいくんですよね。これはホモでいうと「生理が欲しい」とか「子供を産みたい」って感じですか。「ま×こ欲しい」っていかないのはアナルワールドだからでしょう。女は凹でしかないのよねってやつですか。いや〜深い。んでホモはプラトニックになるがズーレはSMになるという例の命題なんですが……どうなんでしょうねえ? まーた聖書ぽいというかアダム→イブ→蛇→生理→出産→サロメって例の話? やだなー、ほかになんかおもろい話ないの?

 

マサ子:しかし豪ちゃん、そうきましたか……。絶対何も考えてなかったと思うんですけど、見事ですよねえ。神の神たるゆえんでしょうか。これからのデビルマンレディーはもうすっごいですよ、将来的にはゲド戦記かデビルマンレディーかって言われるようになりますよきっと。だって豪ちゃんですよJUNEの創刊前(たぶん)に完全にやおいを描ききった(デビルマン)男ですよ。……あれはSMだったなあ……。漫画はとにかく未曾有の性の時代に突入しています。デビルマンレディーのテーマである、肉体の変化、それすなわち性の変革を意味していたのか? ますます目が離せないぜ!

 

サブ子:男は女に女は男になりたいものなのです……か? 「ゴールデンボーイ」で江川達也がゆうたごとく「私は女子高生緑川美帆のことを好きになった、しかし実はそのきもちは私自身が女子高生緑川美帆になりたかったという感情の発露……潜在的欲求が顕在化したものだったのではないだろうか」となっ。あの話だけ好きなんですよねえゴールデンボーイ。もちろんそれはオレもあれやってみてえなあ、という……うう、落ち込む……。

 


 

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