金井美恵子「小春日和」 「少女小説」はいつもトキメキの巻


マサ子:はいこんばんは。字がちっちゃくて目が疲れるというご指摘があったのでこのでかさでお送りしてみようと思います。いつまでどうだかは知りませんが。

サブ子:いつものように千路なしごとから申しますと、まずは「グラップラー刃牙」! ひぃぃぃぃぃぃ。馬場さんと猪木がやったら、馬場さんが勝つに決まってるだろ! というかそうであって欲しいなあ。毎回思うんだけどさっさと戦えっつのね。そして「学校怪談」。はい。コミックス一巻購入いたしました。きゃっいや〜ん。だって、キュートすぎるぜ! 今日本でキュートなのは「学校怪談」だけです。他のは認めません。この話は長くなるのでまた後にしよう。つって書かないんだよな多くの前例も有る。

マサ子:ネタ無いネタ無いって騒いでるくせに……。毎日更新してるHPの作者さんなんてのは、あれですかね、化け物ですか? つまんね日記なんてのじゃなくてさ。いや、女子高生とか水商売の人とか政治家とか漫画家とかカッコイイゲイのお兄さんとかの日記だったら読みたいけどなっ。で、今日のテーマは河出文庫「小春日和」金井美恵子です。うー、みえちゃん、やっぱりかっこいいぜ! 惚れるぜ! 硬派だぜ!

サブ子:こういうのどかにしあわせにしてくれるのこそ好みよと何度も言っているね。だいたい読んでて気分良かったもんね。内容について言うと、なんてことないです十九歳の女(の子?)が大学に入ってー小説家のおばさんのとこに居候してー友達ができてーという話です。ん、こういう書き方だとアレ、コバルト文庫みたいに聞こえる? ぜんぜんそんなことないっすよ〜、「いわゆる」ラブロマンスもないし。ただ、読み終わった後に読者が主人公に惚れると。ハッハッハ、桃子、カッコイイぜ! でも作者は心配してるようで(笑)、今現在、どっかの雑誌(どこ?)でこの「小春日和」の続編を連載中だそうだ。十年後、三十歳になった桃子&花子はどうなってんのか? 読みてーーーーっ!! まともに暮らせてんだろうな?(笑)

マサ子:だからそういういらん先入観をいだかせるようなのはやめろと。にしてもさ、十年前に出た本は十年前に読みたかったよな……。なんか十年損した気分だよ。

サブ子:なこと言ったって、十年前は小学生だもん、しかたあるめえ? ズッコケ三人組とか読んでた時代だよ。だから歪んだんだなあうー全国のママ、子供に読ませる本には細心の注意を払ってね! とりあえず自分で一回読んでみてから読ませよね。

マサ子:そうそう、読ませるなら、「小公女」「秘密の花園」「アルプスの少女」はもちろん、「あしながおじさん」「赤毛のアン」から「ふたりのロッテ」「長くつ下のピッピ」……美しくリンクしたね。この金井美恵子「小春日和」は、そういった<少女小説>をみえちゃんも書きたいナーということで書かれたものだったのでした。いいよね〜<少女小説>。「小公女」なんかさ、歌もうたえるよ。わーたしのむねのー、かたすみーにーさーいてーる……。

サブ子:終わりのうたは、とおい、みちを、あるく、とき……ってな。いやー泣いたよねセーラ。なによりハッピーエンドってのがいいね。フランダースの犬なんかかわいそうでみてられねえもん。んで、いっつもセーラをいじめる女の子がいてさ、そいつがさ、最終回でセーラが金持ちになってインドへ行っちゃうときになって、「あなたがダイヤモンドプリンセスからダイヤモンドクイーンになるころは、わたしはきっと大統領夫人ね」って言いやがんだよ!! ムキーー!なんだこの女!ムカツクー!!って子供のときは思ったんですけどね、いま思い返してみるとね、相手が貧乏だろうが金持ちになろうがまったく態度を変えない、なかなかに硬派でカッコイイ女じゃないですか。見上げた人物です。

マサ子原作読んでないんですけどね。ま、そんなもんだろ。で、解説で、斉藤美奈子が少女小説の型ということで、1.主人公が女で、描かれているのも主として女どうしの愛憎であること。2.主人公が家庭的な不幸を背負っていること(なぜか「みなし子」が多い)。とかいろいろやってるね。他にも「ひらひらの系譜」だの「ヅカヅカの系譜」だの「元気な女の子が逆境をバネに活躍する物語」だの解説もなかなかにセクシー♪なので楽しいね。あとがき・解説がつまんないとどうも萎えるからね。やはりいいね、<少女小説>。<少女小説>。<少女小説>。ウキー、良い!(笑) ということで、次のトップ改装のときに、このHPの名前を『少女ポエム』に変えます! キャー、何ソレ! いいんだよ54なんて馬鹿っぽい名前はもう飽きたんだよコラァ。

サブ子:それでいいのか……? ん、<少女小説>ってのは先に上げたようなので良いとして、<少年小説>ってのはどんなんになるんでしょうね。やっぱり「ハックルベリィ・フィンの冒険」ですか? ジョン・バースも「ぼくは、今までぼくの書いたどんなものよりも『ドン・キホーテ』か『ハックルベリィ・フィン』を書きたかった」と言っています。でもあれって<冒険小説>? いいか別にそんなの。とにかく、みえちゃん、素敵! 硬派! 元詩人だけあって文章もポエミーさっ。十九歳(おお、桃子といっしょ)のときに現代詩手帳賞をとった女だ。あれ、二十歳? 二十一歳? どれでもいいか。そうそう、「小春日和」、桃子が居候してるこの小説家のおばさんって、みえちゃん?(笑)

マサ子:詩で思い出しましたけど、おなじみ地元のクズ本屋(笑)行ったら同じ大学の一回生の自費出版本、というのが売っててだね、ごていねいにオビまでついてたね。「小説よりも軽く、詩よりも身近に」だそうですがつまりどっちも名乗れないくらいなだけなんじゃねえのかそれ、と思って開いてみたら予想どおりでしたね。ううーん、なんでこんなのわざわざたっかい金使ってまで本にしようとと思うんでしょう。印刷きれいなのがトドメになってますねえ。つうか、若くて十八、浪人でもしてればもうちょっと、そろそろいろいろわかってる年だと思うのですが……やっぱり十代って馬鹿?

サブ子:人のことは良く見えるらしいな。ハッハッハ。

マサ子:オレは成人したし、売ってねえって。

 

 


 

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