吉本隆明 言語にとって美とは何か とバフチン


 (手元にないので確認が必要だが、吉本はバフチンについてこの本でなにがしか言っていたはずだ。吉本のこの仕事を私は文体論と文章読本の中間のような仕事だとかんがえる。もしバフチンの言う総合的な小説の文体論が可能となったとき、おそらく一行でも小説は可能となる。吉本は喩と、自己表出、文学体、話体などの用語を駆使してそれらを語っている(はず)。またこの話は太宰治が吉本に語ったと言われる「小説なんか一行読めば良いか悪いかわかっちゃうんだよ」という話へとつながっていくというのは強引な展開である)