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●映画の要素 |
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岡 | でね、そうしたときにね、文体はともかくとして、映画みたいな場面があるわけですよ。カフカも映画みたいな場面があるわけですよ |
長谷川 | うん(笑) |
岡 | で、チャップリンが出てきて、俺はいい具合だと思ったのね。それは、まあアメリカみたいなもんだよと思ってね |
長谷川 | うん、それはたぶん、チャップリンがアメリカじゃなかったんだよ(笑) |
岡 | で、多喜二にもそういう場面があるからね。そういう場面を共有していると、これは文体とは違う。ありていに言えばネタみたいなもんなんだけどね。そういうものと、横光みたいな人が持ってるネタとね、非常に近い |
長谷川 | うん、そうね。映画が出来てからの小説の作り方は明かに違うね。しかも、それはもう世界的にそうだと思うね |
岡 | そうなの、そうなの。全然違う |
junius | ウルフがちゃんと論じてるよ(笑) |
長谷川 | そうだろうね(笑)>ウルフ |
岡 | いや、だからそれは聞きたいんだよ>小林 |
長谷川 | なんて言ってる? |
岡 | マッカラーズの話聞いてもね、俺が思うのは映画のことで・・それは聞きたい |
junius | モンタージュ手法とかね、ああいうことを取り上げてたと思う |
●多喜二の<身体感覚> |
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長谷川 | 自分からはずしといて何だが、これでいいのか、多喜二は(笑) |
junius | いや、私の中じゃ繋がってるんだけど(笑)。で、いろいろ発見があるんだが(笑) |
長谷川 | おう(笑) |
岡 | もうちょっと続けてみると、もっとわかるはずだ>多喜二 |
長谷川 | おう(笑)>岡 |
奈良 | うん。いつもそうでしかないっていうのが貧困なわたしだが(笑) |
junius |
3・15は誰か読んでる? 第一次共産党事件を書いたやつ。代表作で(笑)中編なんだが(笑)。飴玉もそこから派生してるんだっけね。3・15に関して言われることが多いのが、そこに出て来る身体感覚の描写の話なんでさっき の話に繋がるかなと思ったんだが(笑)。まあ、後日かな |
長谷川 | 何だ、続きはないのか?(笑) |
junius |
いや、私がいまいち実感できないところで、今日のRTで発見したところなんで言葉を捜している(笑) 拷問の描写なんだけどね、具体的に言うと。それが読んでいてこっちまで痛い、という風に例えば小田切さんなんかは言うわけよ。それに井上ひさしだの小森陽一だのが賛成するんだが(例のすばるの対談だ)、うーん、私は読んでいて、自分が痛いとは思えなかったのね。 それより、そこに出て来る、拷問を受ける人間がほとんどもの扱いって感じの方が強くて。別に官憲撲滅! とか思ってるからってわけじゃなくてね、最初からそうなのよねえ。 |
junius | 多喜二の拷問シーン、3行くらいアップしてみていい? 具体的にどうなのか。知りたい。 |
岡 | それはいいね、アップしてくれ |
junius |
渡は、だが、今度のにはこたえた。それは畳屋の使う太い針を身体に刺す。一 刺しされる度に、彼は強烈な電気に触れたように、自分の身体が句読点くらい にギュンと瞬間縮まる、と思った。彼は吊るされている身体をくねらし、くね らし、口をギュッとくいしばり、大声で叫んだ。 「殺せ、殺せ――え、殺せ――え!!」 それは竹刀、平手、鉄棒、細引でなぐられるよりひどく堪えた。 |
長谷川 | ま、痛いのは痛いね、やっぱり(笑) |
junius | ここだけ読むとね>せんせ |
岡 | ここだけ読むとね>せんせ |
長谷川 | 針はいかんよ(笑) |
岡 | 小林秀雄とかね |
junius | でも、句読点とか言うんだぜ?(笑) |
岡 | 小林秀雄だよ(笑)、なんか、洒落てる(笑) |
junius | 人間を介したモノ、みたいな印象があるんだけど |
奈良 | どこに刺してるのかな |
junius | あっちこっち>奈良 胴体が主らしいですけど |
長谷川 | 電気が入ってるからじゃないのかね? |
junius | いや、単なる針らしい(笑)>せんせ |
長谷川 | いや、そうじゃなくて、身体=電導体ってことだけどね(笑) |
奈良 | え。急所というのは? 気絶しない場所とか? すっげえいたくてしかも気絶しないところって残忍だよね |
junius | 気絶すると水ぶっかけて目醒まさせるんだって>奈良 |
奈良 |
すごいな あ。やっぱり?>junius |
junius | うん。多喜二にもいっぱい出て来る。↑で刺されてた渡くんは、3回このあと水ぶっかけられる |