会社の帰りに戸田さんとちゃんこ鍋屋さんに行く。この店は去年出 来て、そんなに不味いわけでもないのに全く客がいないのでこっち が不安になってくるような店である。今日もうちらがいる間には会 社員の二人連れと、前も来ていた恐らく近所のパチンコ好きのおば ちゃんだけだった。
帰りに浦和駅で京浜東北線に乗り換えようとしてホームのベンチに 座っていたら眠くなって寝込んでしまい、危うく凍死するところだっ た。
何か suiyokai.org のメールサーバーがぶっ壊れてて、User unknwon を返すらしいということを 林さんという人の日記 を読んで知る。まさかこんな方法でこんなことを知ることになると は思わなかったので非常に焦った。
そういえば suiyokai.org を借りているプロバイダーの金は皆で共 同で払うように普段は使っていない口座から引き落としされるよう になっているのだが、僕も含めて最近は多分誰も振り込んでいない だろうから、料金が引き落とされていないのではないかという気が してきた。明日確認してみよう。
最近はケルアックなどを読んでいてこんな感じ。
その時おれは、メリールウを殺してやりたいほど好きだということ が分かった。おれは家に走って帰って壁に頭を打ちつけた。おれは エド・ダンケルのところに走って行った。あいつはガラティアとシ スコにもどっていたんだ。おれはあいつに鉄砲を持っている奴を聞 きだして行って鉄砲を手に入れると、メリールウのところへ駆けて 行った。郵便投入口をのぞいてみると、あいつは男と寝ていた。お れは退きさがって、二の足を踏まねばならなかった。一時間してか ら戻ってきて飛びこんでみると、あいつは一人きりだった - それ で、おれはあの女に鉄砲を渡しておれを殺せといった。あいつは長 いこと鉄砲を手にもっていた。おれはいっしょに死んでくれとたの んだが、あいつはいやがった。おれはどちらか一人が死ななきゃな らないというと、あいつはいやだといった。おれは頭を壁に打ちつ けた。
最初に読み始めた時はミラーと似たような印象を持ったが、こうい うのはミラーにはないような気がする。プルーストっぽい嫉妬とい うのがミラーの方にはあるけど、ケルアックにはそれがない。つま り解釈するということが起きないので、それで涙も引っ込むような こういう場面になるのだろう。
林さんからの連絡は前に僕が xemacs-patches に送ったパッチを cvs にコミットするというもので、それで Windows でも試してみ ようと思ってパッチを当ててコンパイルしようとしたらエラーになっ てしまった。それで慌てて調べて林さんに報告する。仕事中だった が会社の仕事よりもこっちの方が大事なような気がしたので仕事そっ ちのけで家のパソコンにログインしてメールを書く。
家に帰ってからは Windows 向けのパッチをまとめて xemacs-patches に送る。
去年から年に一回の恒例行事となったスノーボードに出かける。今 年から始めた皆さんも何回も行っているのですっかり滑れるように なっているらしくて、一人だけ取り残されないか不安になる。夜の 十二時から徹夜で移動するらしいのだが、そんなことしなくても、 西武園遊園地のスノーボード広場で僕は十分なのにと思いながら境 君の車にビールを持って乗り込む。
スキー場についてしばらく仮眠をして何と五時のまだ日も昇ってい ないうちから滑り始めやがる。皆が車で着替えている間、ウェアと かボードとかをレンタルしに行って一人で着替えて合流すると、早 くしろとかせかされてスノーボードのどっちを前にして付ければい いのかとか聞いたら、どっちでもいいだよ、とっと行くぞとか罵声 を浴びる。何をそんなに慌てているのかと聞いたら、一刻も早く滑 りたいらしく、皆さんかなり頭がおかしくなっている模様。
それから昼過ぎまで延々滑っていたが、最初の方で何回も後頭部を 地面に打ちつけて気持ちがへたれて来たので、途中で休憩場でビー ルを飲んだり、煙草を吸ったりして過ごす。それから先に下りていっ て風呂に入る。
家に帰ってからは恒例の鍋を行う。食べ終わって酒も入ってかなり 出来上がってきた頃合いを見計らって今日一日話題になっていたゴ シップについて冨山さんに問い詰めた所、なぜか冨山さんが会社の 仕事でひどい目に遭っているという話になりえらいことになってし まったが、何とか乗り切る。その後田口さんにも恋愛問題について インタビューをするという、あいかわらずの修学旅行の夜のような 会話が続く。
はんぱじゃない筋肉痛のため一日のろのろと動いて過ごす。昨日の 鍋を片付けようと思って中に汁が残っているのの処分に困ったので、 ご飯を炊いて突っ込んでおじやにして食べる。
筋肉痛に苦しみつつも会社に行く。
帰りがけにどっかの陸橋から人が飛び降りたとかで、電車が止まっ てしまって上野駅で一時間くらい待たされる。ホームライナーに乗っ ていたので本を読んで待っていたら、前の席に座っている学生風の 女の人があちこちに電話をかけて相手が出るたびに、人が飛び込ん で電車が止まっちゃって、死ぬのは勝手だけど首吊りとかの人に迷 惑をかけないような方法でしてほしいとか言っていた。
帰ってきてからは加藤君が飲みに行こうというので大吉に行く。
午前中に歯医者に行って問題の親不知を抜く。根っこが多少歪んで いたので手間取ったらしいが、それほどたいしたこともなく終わる。 それから会社に行ってしばらく経つと麻酔が切れたらしくて痛くなっ て来るが、鎮痛剤を飲んだらそれほど気になることもなくなる。
牛タンが食べたくなったので戸田さんを誘って牛タン屋に行くも満 員で入れなかったので、適当にそのあたりの居酒屋へ行く。それで 満腹になって帰ってきたら加藤君と境君が金がないので金を持って 庄屋に来て奢れとか言って電話をかけてきて、いやだったけど、金 をよこさないとまた上履きに画鋲を入れられたり、給食袋を盗まれ たりしていじめられるので、お母さんの財布から金を盗んで持って いく。三万円もかつあげされた。大人になったら絶対に復讐してや る。あいつらの家に火をつけてやる。
夕方くらいに親会社がうちの会社の株の大半を別の会社に売却した ので、要するに親会社がその別の会社になるという話が流れてきて、 その説明で部長がきたりして、保険はどうなるんだとか、社名はど うなるんだとかいう感じで一騒動起きる。
text image glyph の問題を調べる。redisplay のところで表示す るべき文字や glyph は rune というものにまとめられて出力処理 に回される。文字を rune にするときは文字集合を調べてフォント を探して face を設定してという処理が行われるが、text imageの 場合は glyph として扱われるのでそういう処理を経ずに出力に回 されてそこで簡単な処理が行われて文字として出力されるので文字 に対する face が用意されていないというような問題が起こったり する。コメントにこの問題を出力側で処理するなと書いてあったの で、redisplay.c の中で text image の場合は glyph としてでは なく文字として rune に追加されるようにしてみる。しかしただそ うしただけだとその文字の所にカーソルが当たってしまったりする のでそれを何とかしようとしているうちに一日が過ぎた。
今月はバタイユを読む。一応内的体験を読んでいこうと思ったのだ が途中までしか読めなかったので、レジュメなどは書かずに行って、 とりあえずキリスト教の権威に対抗するために十八世紀以降重きを 置かれるようになった知性というものは同時に経験がそれ自体で持っ ている権威を失墜させるので、その脱出口として恍惚というものに よって純粋な体験に至るというような序論のところに書いてあった ことを説明する。
岡君がバルトの眼球譚の解説を紹介して、シュールリアリズムとい うのが主に自己意識によって言葉をつなぐのに対してバタイユは換 喩による言葉の連結を行っていて、その手法がバタイユのエロティ シズムの性格を説明するという話をする。
途中から図書館の読書会室であるにもかかわらずポテトチップスを 食べたりビールを飲んだりし始めて、終わった後は池袋に行って中 華料理屋で飲む。花泉に電話をしたら仕事をしているらしかった。
午前中に説明会があったらしいが、朝起きれなかったので、午前半 休にして午後から会社にいく。お・れ・た・ち・TIS、というよ うなネタが流行の兆しを見せている模様。
最近あんまり休んでなくて偉いな、有給がなくなったりしたら大変 だしな、と思っていたら、昨日に引き続いて、今日も遅れてしまっ た。今日は起きれなかったのではなくて、気がついたら九時だった。
text glyph にカーソルが当たらないようにはなったが truncate line の時に横にスクロールしないといけないのに truncation-glyph にカーソルを合わせようとしてカーソルがなく なるという問題を見つけたが、これは多分 truncation-glyph が普 通の文字より大きいと計算を間違えるという問題で、今回の変更と は関係がないような気がする。
先週満員で入れなかった牛たん屋に行く。しかし日本酒を飲もうと 思って八海山を頼んだら売り切れだった。
メニューとウィンドウタイトルに日本語が文字化けせずに出るよう にする。gutter については日本語じゃないフォントが設定されて しまっているようなのでこれについて調べるが時間がなくて解らな かった。
text image のパッチを xemacs-paches に送る。
XEmacs for Windows のパッチがコミットされたらバイナリを作っ て周りの人達に配ろうと思うのだが、その時の反応を想像してみた。
使ってみるもいまいち動きが気に入らず、池山にも出来るのだ からとソースをいじるも挫折し、どうせ俺は VB Script しか 出来ないよと言って落ち込む。
秀丸で十分だよ。ドリル、ドリル。
ありがとうございまーす。池山さんて本当にパソコン好きです ねー。てへ。
なぜか掲示板を新たに作る。
何それ? 食えるの?
どすこい
飲み会を会社の人達とやろうと思ってメールを出したら殆どの人か ら行けないという返事が来て落ち込んで家に帰ってふて寝する。
暇なので久しぶりに何か飯でも作ろうと思ってスーパーに行ったら 竹田さんが電話をしながら買い物かごを下げて歩いていたので近寄っ て行ったら驚いた顔をしてそのままどっかに逃げ去って行った。こ れにより僕の中では竹田さんは逃げ去るアルベルチーヌということ に決定しそのうち落馬でもして死ぬのかもしれないと思いながら家 に帰ってきてロジェ・ラポルトのプルーストとバタイユとブランショ についてのエッセイを読んでプルーストが読みたくなったので適当 に拾い読みなどをしてバルベックのホテルで靴の紐をほどくときに 死んだ祖母のことを思い出すところを読んでそういえばうちのおば あちゃんは元気だろうか、連休だから実家に帰ろうと思っていたの を忘れていなたなあなどと思う。
本を買いに本屋に行く。テレビで見て一目惚れした室井佑月の本を 恐る恐る買って十ページほど読んでこれは立ち読みにしておけばよ かったと後悔し、次に柄谷行人の倫理21とかいうふざけたタイトル の本を読む。昔カポーティの冷血というのを読んだときに殺人犯の 母親が記者にうちの子はそんなことするような子じゃありませんと 答えるのがごく当たり前で誰も非難がましいことを言わないので、 こういうのは日本だと親がもっとひどい目に遭う筈だということを 思ったことがあるが、そういうのを柄谷行人は日本赤軍や宮崎勤や 神戸の小学生殺人事件の犯人の親の話を出しながら原因の追求より も責任の追求が世間というものの意向によって行われているという 話をして、柳美里がなんたらという話になる。後半は国際法上の戦 争責任を天皇に対して適用されなかったこという話で加藤典洋がな んたらという話になる。なんたらというのは、かなりの侮蔑をこめ た非難をしているということだが、とりあえずこの本を読んで最近 の柄谷行人がどういうことになっているのかということを解ったこ とにしておくことにする。後は吉田健一好きとして愛読している丹 生谷貴志の本や文庫になっていたので松浦寿輝のエッフェル塔試論 を買う。日本の主要都市にはどこにもエッフェル塔状のものがある が、名古屋のはテレビ塔といってそれがあるところがセントラルパー クというふざけた名前でこれは馬鹿でかい道路の要するに中央分離 帯で、だからセントラルなのか何なのかは知らないが、そこでは夏 の夜ともなると今はどうか知らないがトルエンの活発な取引が行わ れていたりした。
その後 Wave へ行って適当に棚の上の方にあった CD を買う。 Vancouver Nights というののを買ったのだが、そのライナーに載っ ているインタビューがすばらしかった。
- 曲は誰が書くの?
「私です。改めまして、サラ・ラブスリーと申します。現在27 歳。頑張っていいソングライターになりたいと思っています。音 楽を通じて自分の経験や気持ちを表現できることが本当に嬉しい。」
とても感動的な発言で、僕はこういう言葉の使い方を名文と呼んで いる。
お勘定をしている時になぜかふと思い立って椎名林檎の勝訴ストリッ プの予約をする。
昼前に職場の人から電話がかかってきて、導入で出張に行っている 人達がトラブルで大変なので職場に行ってサポートして欲しいと言 われたのでそれは大変だと思って会社に行ったのだが、結局やった ことはファイルをサーバーにコピーして宅急便を一個送るだけとい う使い走りのようなことで、本当にこれは緊急で今日じゃなくては いけないのかということをよく考えてから騒いだ方がいいのではな いか、仕事だからといってそんなに何でもかんでも事態を大きくす る必要はないのではないかと思う。
その後は秋葉原に行ってキーボードとマウスを買う。マックを Xサー バーにしていたのを X も全部 PC で動かそうと思って買ってきた のだが、ちゃんと設定したはずなのに X がうまく起動しない。ビ デオカードは境君にもらった S3 の Trio64 で、このチップでうま く動かないというのはあり得ないので、しばらく試行錯誤した後、 ビデオカードが壊れているという結論に達し、明日別のビデオカー ドを買うことにする。
丹生谷貴志の吉田健一論は読んだ後で吉田健一の読み方が変わると いう意味ではほとんど唯一のもので、前に読んだときもいたく感動 したのだが、途中で出てくる、
ここで全てははっきりと場所をかえる。深淵は消え去り、理性は待 機されることなく、ただ奇妙な静けさとざわめきとひしめきにおい て或る時間の持続 - 連鎖が全てを進めてゆくそうした場所が開か れるのである。その連鎖は常に具体的な事物性の実在を原基とする から表象的に無化されることはなく、つまりは過去と未来は記憶の 表象となりはせず、実在として現在の反復の中に含まれることにな るだろう(ベルグソン主義というよりもむしろアビダルマ哲学にお ける三世実有過未有体説に近いもの?…)
というところは殆どこの論の結論だが、アビダルマ哲学における三 世実有過未有体説というのの字面の強烈さが目立って一体何が起き たのかと思わせる。本を読んでいて解らない固有名詞が出てきても 普段は別に何とも思わないがこれは注意が全てそっちに向かってし まうほどインパクトがある。
ビデオカードを買ってきたので設定する。最近のビデオカードなの で高解像度もばっちりと思って、解像度を切り替えようとするも、 昨日買ってきた Happy Hacking Keyboard にはテンキーがないので、 解像度を切り替える、control - alt とプラスとかマイナスとかの 入力が出来ず、どうしたものかと悩んで xmodmap で適当なキーに KP_Add とかを出すようにしてみるも効果がなく、まあ、解像度の 切り替えなんてそんなに必要ないからいいかと思ってごまかす。実 はカーソルキーがないのも結構きついものがあるので、もう少し普 通のキーボードにしておけばよかったと思わないでもない。
社員持ち株会に入っていた人はその株が高値で会社に買い取っても らえるので大変儲かるらしい。家を買うとか言っている人などもい て、何か自分のものになるはずだった金が人の懐に入っているよう な気がして、非常に悔しい。
ダウンタウンの芸能人が出てきて視聴者の目撃情報を紹介したりす るようなテレビを見ていた。
MTV ビデオ大賞の再放送を見ていた。最近なぜか突然マドンナが好 きになって、マドンナが出てくるとわくわくする。
リンチの新作のストレート・ストーリーが公開されたので見に行く。
御茶ノ水で野坂昭如の歌謡ショーがあるというので見に行く。CDを 買ってサインをもらった。
昼は石焼きビビンバとビールを二杯、夜はカルボナーラ・スパゲッ ティとビールを二杯、深夜には焼き鳥各種とビールを四杯。
田口さんが今度はアカデミー賞が見たいというので来る。グラミー 賞を見て出ている人の CD が欲しいとは思わなかったが、映画は見 たいと思ったのがあって、アメリカン・ビューティーとかは奥さん 役の人のやりすぎな演技が光っていた。
ビデオを借りてきて見る。小説を殆どそのまま映画にしている感じ で、小説だとこの部分にあたる場面などはかなりしびれた。
でもクラリッサは友人たちになんて優しいんでしょう! とサリー は独特の感情的な言い方で言った(昔、ピーターはこのような情熱 のほとばしりのゆえにサリーが大好きだったが、いまは感情の表出 が烈しくなりかねないことに多少の恐れを感じてきた)。ほんとう に貴重な長所だと思うわ。夜寝る前とか、クリスマスのときに、神 さまからのお恵みを数えながら感謝するとき、彼女はときどき友情 を第一にあげていた。わたしたちは若かった。たしかにそう。クラ リッサは純真だった。たしかにそう。わたしのことを感傷的だとお 思いでしょう。実際、そうなの。でもわたしはこう感じるようになっ たの - 口に出す価値のある唯一のもの、それはその人が感じてい ることだって。如才のなさなんて愚かしいことだわ。感じたことを そのまま言うべきよ。
「だけどぼくにはよくわかりませんね」とピーター・ウォルシュは 言った。「自分がなにを感じているのか」
お気の毒なピーター、とサリーは思った。
久しぶりに水曜日に集まって飲む。コーリョーさんも岡君も Windows で ASP とかを使ったプログラムを仕事でやっているらし い。全く右も左も WWW アプリケーションですな。コボルプログラ マーの花泉は元気にやっているだろうか。
金井さんと戸田さんの送別会というので行った飲み屋は日本酒が一 杯 150円とか、刺身が一皿 240円とかいう店らしくて、店内は満員 電車なみに会社員があふれかえっているところで、そこの三階の宴 会場で料理が 5000円のコースの宴会だったらしいが大量の魚介類 が出てきてとても食べきれず活け作りにされた伊勢エビの目がひく ひくしているのを眺めたりしていた。
戸田さんが今日でいなくなるということで行きつけの牛たん屋で飲 んだくれる。