面白いので載せておく。
豆腐さんの店はべつに豆腐が置いてあるというふうではなくて普通のショットバー みたいなところだった。そんでそこで合評会みたいなことをした。 そこまではよかったがそれが終わったら日本に20年住んでる白人がやってきて身 の上話をした。でそこまではよかったが日本人の奥さんが二人居て娘はバークリーだ かどこかにいるというから奥さん反対しなかったですかとかいったあたりで君いくつ だみたいな話しになって、君は子供かとか足を組むんじゃないお前はオカマかとか言 うことをだんだん言うようになって、いや俺は好きでやってるんであってとかそうい うことをいったり、最近は妻とカラオケをやっていますカラオケはお好きですかとか いうから嫌いですとかいったりしているうちにお前は本当の男か?と問われたので本 当の男になることがオレの一生の課題だということをいって、さっきからオレオレ いって君はヤクザかというあたりでこの白人の文化時計がなめ猫あたりで停止してい ることが明らかになっていった。 それから豆腐さんが間に入ってこいつは詩人なんだとかいうことになって、案の じょう 「オレ」って言葉はダグラスにとって悪い言葉なんだと言うので、じゃあオレは言わ ないようにしますとかいっていってるそばから言ってしまうので、これは方言なんだ と言ってくれといってもあんましだめみたいだった。でこういうことは前に通信で あったことだと思って、そこから学び取ったことを使おうと思ったが、学び取ったこ とといえば「黙ってろ」っていうことぐらいだった。 しかし主格というのが威圧の言葉になるかというのは興味深い議論だが、どうもこの 日本に20年もいて年もいった酔っ払っらいの白人にはそういう余裕はないらしい。 かえすがえすも残念である。天気の話題でも振ればよかったのだろうか。 で、好きな音楽はなんだと白人が言うのでマイルスだといったらジャパニーズニ ガーと言われて、そしたら今度は豆腐さんがキレぎみになっておいおまえニガーって どういう意味かわかってるかとオレに聞くので分かってるというと、お前は馬鹿にさ れたんだというから、いやでもそれは彼(白人)の趣向であってオレには関係ないと 思った。それでオレは八木節をやっている歌手だと言ってくれというと、豆腐さんは 力強くジャパニーズソウル・シンガーと言われ、そのソウルというのはオレの文化意 識からするとちょっと違って、ファンクとか言ってもらいたかったが現物はまだない のでしかたがないと思った。そうするとなにいってやがんだこのへなちょこみたいな ことを白人が言って。そうじゃなくて聞いてやるんだダグラス、とか豆腐さんは言っ ていた。 で、白人のその後の行動も素っ頓狂で今度は中野んところに言ってみたかと思うと 彼は利口だといってみたり、豆腐さんにはあいつはキジルシかみたいなことを言って いた。 それから白人はファッキンの連続となって、お前が男なら戦えとかいうことになっ て、野蛮なやつだと思いながら俺はそういうのは望んでないとかいうと、オレってだ からいうなとか豆腐さんがどなって、壁をドンドン叩いたりした。 かとおもうと白人は握手を求めて本当の友達かとかいったので、やっぱりこいつは 80年代で文化時計が止まっていやがるとか思いながら友達になりたかったのでそう だそうだとか言ったかとおもうと英語でおそらく威圧的なことをいったりひやかしと 思える言葉を言ったりした。しかしそれは彼が酔っているか、少し子供らしいところ があるか、誤解なのでまったく問題ではなかった。 で、お互いに腹を殴り合おうということになって、これは友愛のしるしなのかなん なのか知らないが、日本酒を飲んでよっぱらった豆腐さんがなだれこんできて壁をガ ンガン叩いたりしてキレていた。で、腹筋ならある程度ついているのでまあいいかと 思ってここ狙ってくれとかいうと日本の若造が出てきて俺もやりてえとか言い出して きて調子くれてやがんなガキとか思ってそいつにたいしては殺意が沸いた。そんで和 解しそうになって「その通り、ライトライト」といったら、豆腐さんが「嘘嘘言うな !」とかいうことで、ホントかわからないが俺が言っている発音は正しいではなく嘘 ということだったらしい。 で、もしその白人が本気でやったらこっちも本気でやらなければならなくなるの で、穏便にしたほうがいいと白人に対しては思った。で、そのノリにしたがって参入 する日本の若造というのをオレは知っていて腕力のある限りつぶしたい対象であるの は間違いが無い。 で、豆腐さんが白人にどなったり抱き合ったりしていて、あんまり抱擁が長いので 飽きて外に出た。豆腐さんの奥さんが見送ってくれてもう頭んなかグシャグシャん なってわけがわかんないんだよといっていた。オレが思ったのは豆腐さんの体力と包 容力と、その白人の文化時計はオレの登場によって先に勧めるべきだということと、 あの若造はこんど会って調子くれやがったら間違いなくつぶすということだった。ダ グラスがナイーブで単純かついいオヤジであるのはなんとなく分かったが、友達にな るには難しい。オレは抱擁とかするのが嫌いで、それは体力とかいうよりも好みの問 題だ。友達であるために抱擁なんてものは必要がないと思う。あと日本の調子くれた 若造の相手をするような心のゆとりはオレにはない。もしかしたらあの白人も「この 若造は生意気だ」というのがすぐに出てこなかったのでいらついてたのかもしれない が。まったく野蛮でファッキンなやりとりだったよ。外国に行きたいなんて二度と思 わなくなったよ。ああいうのは本当に無駄な時間だよ。朝四時までいたんだが。
何をやったのか覚えていないので、以下しばらく省略。
散髪に行って美容師の人と話をしていたら、最近ポケットポストペッ トを買ってメールを始めて、それでメル友募集を出したら七十通位 返事が来てどうしたらいいのか解らず全部消したとかいうことで、 それを聞いて、そのメル友募集とかいうものがそんなに一般に普及 していることに驚き、また非常に興味深く思った。そういえば、前 にそのメル友というので来るメールというのを見せてもらったこと があったんだが、真剣に返事を考えて出すという気にさせるよなも のではとてもなかったので、なんとなく興味を持って初めてもその うち飽きちゃうんだろうとは思う。
久しぶりにレストランに行き、パンをかじった後にワインを飲んで ふと思ったのだが、このパンを流し込むワインの感触というのはご 飯を口に入れた後に味噌汁をすするというのに非常に似ていて、パ ンとご飯なら圧倒的にご飯の方が好きだったのが、このワインとの 組み合わせの発見によってパンもいけるという気がしたので、朝ご 飯はめったに食べないが、ご飯と味噌汁というのと同じように、パ ンとワインというのも朝ご飯として非常によいのではないかと思っ た。問題はワインを飲む量を調整するのに失敗すると朝っぱらから 酔っ払う危険性がある。それからパンとあうのはやっぱり牛乳でしょ うという意見もあったので、これに対して牛乳を組み合わせて一番 映えるのはポテトチップスであると主張したところ全く共感は得ら れなかった。
日記を書くようになって始めて今日のことを書くのはまかりならん と言われる。
お盆休みということで、正月に続き、宮沢さんの実家の看板屋兼居 酒屋であるところのはかたやに行ってビールを沢山飲み、そのまま 泊まる。
宮沢さんのうちでパソコンを使って音楽を録音しているのを見物し ながら過ごし、その後岡くんの実家に行く。京ちゃんの作ったお好 み焼きなどを食べてビールを飲みながら、懐かしの歌謡曲とかいう テレビ番組を見たり、カリギュラという昔のモンティ・パイソン風 のテレビ番組のビデオを見たりしているうちにおりょうちゃんが来 るというので再びはかたやに戻ってビールを飲む。何でそんなこと になったのか解らないが気が付いたら青唐辛子を食べていて、半端 じゃなくからかった。
この前の美容師に続きここでもまたメル友の話になって、実際にそ の人に会ってみたら書き言葉と外見との違いに嫌気がさしてもうがっ かりという話を聞いた。
机を買ったのでそれが届くはずだったのだが帰ってきたらもう郵便 受けに不在連絡票が入っていたのでそのまま昼寝をする。
酒を飲んでいて、メル友というのはどうだろうという話をしたら、 ストーカーがどうのこうのという話になった。ストーカーの話は何 種類か聞いたことがあるが、部外者から見れば全般的に笑い話のネ タにしか思えないものが当事者には非常に深刻なことになっていた りして、しかしそういうのもしばらく経つと本人も笑い話にしたり するようになると思うのでまあいいと思うのだが、あるいはそうい う事柄を深刻に受け止めるという習慣というか経験が僕にはないの かもしれない。
設置したところ、今まで使っていた机と梱包に使われていたダンボー ルによって部屋の中に居場所がなくなり、夏休みでもあるので実家 に帰らして頂きます。
たまには土産でも買ってこいと言われたのを思い出して東京駅で人 形焼を買うのはまったくやる気のないものだと自分でも思ったがと りあえずおばあちゃんは喜んでいたのでよしとする。
高校の同級生の白尾くんに待ち合わせの確認をしようとして電話を したら間違えて会社のお客さんの白崎さんに電話をして、伏見のど こで待ちあわせればいいのとか聞いたら、はぁ、何言ってんの、と 言われて、間違え電話をしてしまいました、申し訳がございません と謝る。
白尾くんは昼間は仕事をして夜は専門学校に行き、五年間付き合っ ている彼女の他にも二人ほどねんごろな間柄の女の子がいて、仕事 の帰りには疲れを癒すために風俗に行き、ガンマGTPが高いので今 は酒を控えていて、昨日電話したした時は麻雀をしていた。
佃くんはいつからか突然太り出して、その太り方が尋常ではないの でいつまでたっても見慣れない。不動産屋の娘と付き合っていて、 大学を中退してその娘が父親から暖簾分けをされた会社で働いてい て最近一戸建ての家を自分のものにした。自分で金を出して買った のかどうかは知らない。
真夜中に車で送ってもらって実家に付いたものの玄関は鍵が閉まっ ていたので、外に面している戸を幾つか見て回ったら鍵が掛かって いないのがあったのでそこから進入して居間のソファーで寝る。
自分のうちに帰ってきたが、新規購入の机のせいで相変わらず居場 所がないものの、先週末から酒を飲みすぎて胃の調子が悪く眠かっ たので、無理矢理布団を敷いて寝る。延々寝る。
大宮でラーメンを食べていたら岡くんから電話がかかってきて実家 からトウモロコシをもらってくるので飲もう、しかし金はない、と 言うので飲みに行く。
メル友をやるならどんなプロフィールがいいだろうか、例えば趣味 はスキー、カラオケ、ドライブでと言っていたら、岡くんがじゃあ 好きなバンドはシーナ・アンド・ロケッツと言い出して話がおかし くなり、マルクスというのは詩を書くのに失敗してその恨み節がマ ルクスの基調になっているだとか、中野さんが森鴎外なんてくそだ よとか言うので血管が切れそうになって、「大発見」を読んでから そういうことを言えとか言っているうちに、洋風居酒屋ファンタジー という前から名前は知っていて実際には一回行ったことがあるのだ がその時は酒を飲みすぎて記憶がなくて店構えだけは微かに覚えて いるところに行ったところ要するにカラオケスナックだった。その 洋風居酒屋ファンタジーを出たら夜はすっかり明けていて朝風が涼 しく、夏がそろそろ終わろうとするのを感じさせ、中野さんは道端 に倒れてゲロを吐いていた。
岡くんの家にあった今東光の「毒舌文壇史」というような本を読む。 文藝春秋の同人達の金、および女に徹底的にだらしがない人々の話 で、みんなわざわざ電車賃を出して文春まで来たかと思うと手紙を 書いてそれを文春の金で、それも速達で勝手に出していたとか、今 東光の書いた小説が映画化されてヒットしたにも関わらずなかなか 映画化権料が来ないので、菊池寛がこれは作家全体の問題であると 言って調査に乗り出したところ身内の直木三十五がくすねていて、 ここは仲間のやったことなので見逃してくれということになっただ とかそういうような話で、最後の方に川端康成が死んだ時の今東光 の談話がおまけで付いていて、川端はノーベル賞が決まってその賞 金は二千万円程度だというのが最初から解っていたのに、屏風だと かで一億円くらいの買い物をノーベル賞の賞金を担保にしてしてい たとかいう話をしていた。
それで夜になったので、居酒屋でビールを飲んで家に帰ると加藤く んが来て、マスター・キートンという漫画の話になって、その全十 八巻を借りて読んでいて気が付いたら朝だった。
夏休みが終わって会社に行かなくてはいけないのだが、寝ていない ので大変つらく、電話をしてもう一週間夏休みを延長してもいいか 聞いてみようかとも思ったが、そんな話が通るとも思えないのでや むを得ず電車に乗ったところ信号が壊れたとかで電車が止まってそ の間ずっと立っていて倒れそうになった。
福島に出張で、他の人は昨日から行っていたのだが今日の朝早起き していこうと思っていたところ、思いっきり寝過ごして大宮駅の中 を全力疾走したものの目的の新幹線には間に合わず遅刻する。
帰りの新幹線の中で牛肉弁当なるものを食す。多分石灰か何かが入っ ている容器で暖める仕組みになっていて暖かいのだが別に美味しく はない。
先週末の CBS ドキュメントでイギリスの弁護士兼小説家の話をやっ ていてそのこてこてのイギリス人ぶりが大変よくて、同様にこてこ てのイギリス人であるところのチェスタートンの自叙伝というのが うちにあるのを読んでいなかったので読み始める。こんな感じ。
権威や年上の者の言うことは盲目的に尊ぶという私の習慣に従い、 差し当たり自分個人の判断を働かせて確かめることのできない話を 鵜呑みにして、私は自分が一八七四年五月二十九日、ケンジントン のキャムデン・ヒルで生まれたのだと思っている。
最近会社の仕事が忙しくて、それはいいんだが、今日スケジュール の打ち合わせをしていたら、今月末までの予定の帳尻を合わせるた めに来週の中頃に二日くらい職場の近所のホテルを取って泊まり込 もうかと思うんだけど、池山の分も取っておこうかとか言い出した 人がいて、是非勘弁して頂くようにお願いした。
境くんの送別会ということで、川口のサッポロビール園に行ってジ ンギスカンを食べる。その後与野に戻って庄屋で飲んでいるうちに 何故かあや取りが始まった。酔っ払った集団が、おお、川になった よ、とか言ってはしゃいでいるのはいったいどうだろうか。
田添さんに久しぶりに会って話をしていて、本を作ったりする気は 無いのかということを聞いたら、どうもどうせ本を出すならH氏賞 というのを取るのが目標になって、そのためにかかる金の問題があ るので、そんなに金をかけるわけにはいかないということを言って いて、詩をやっている人達は雑誌に投稿するのでもなんでも賞を取 るということが身近な目標としてあって、そういうのを原動力にし て動いているようで、それはそれでそうやって詩という分野がある 程度の読者と作者というのを機能させているのならそれはそれでい いような気もした。
Visual C++ を使うようになって、デバッガがすぐに異常終了する のに悩まされてはや半年くらいになったのだが、やっと原因が分かっ て こういうこと らしい。使いもしない Global IME を調子にのって入れたのがいけ ないのだろうか。ていうかとっとと直せ。
週末に田口さんの家に LAN ケーブルを施設し、それはエアコンの 室外機に繋がっている穴を通ってベランダ経由で繋がるというもの だが、ところで、LAN ケーブルというのは雨風を浴びても大丈夫な ものなのだろうか。とにかくそれで田口さんのパソコンを設定して いたら、Yahoo のチャットをやるやつを使っていたので、ちょっと 見せてみなさいとか言ったら、急いで隠していた。
VIBE でサマー・ソニックをやっているのを見ていたら、ジェーム ス・ブラウンがおーはーとか連呼していた。しかしマントショーは やっていなくて、チャンネルを変えたら麗蘭のライブをやっていて 仲井戸さんが夏はやっぱりエレキだぜ、いえい、とか言っていた。 更にチャンネルを変えると椎名林檎の特集で今までのインタビュー をまとめたようなのをやっていて、人間、あるいはメスという生き 物はなぜこのように多くのものを求めるのでしょう、などと、普通 の人だったら居酒屋で朝の四時くらいにならないと喋らないような ことを延々と言っていてすばらしく思い、さらにチャンネルを変え ると今度は林檎繋がりか何か解らないが、フィオナ・アップルのラ イブとインタビューをやっていて、ライブで歌っているところとい うのは初めて見たが尋常じゃない緊張感を漂わせていてかなりしび れた。
フィオナ・アップルはインタビューで子供の頃に家で一人でいると 寂しくてたまらず気が付くと歌を歌っていて、それでどうにか寂し さを紛らわしていたのが今は観客の前で歌うことが出来て、そうし て歌うことによって人に認められることに非常に満足していると言っ ていて、椎名林檎もこれと同じような趣旨のことで、自分には常に 場違いの感覚、自分はここにいていいのだろうかという感覚があっ て、それで歌を歌ってより多くの人に認められることでその感覚を 払拭するのを望むということを言っていた。これはこれでスター性 というものだろうかと思った。
九月にパブリックベータが出るらしいが、そもそも今マックを使っ ている人で BSD のような本格的な OS の機能を必要とする人とい うのはそんなにいないだろうし、じゃあ、サーバーとして使うとい う話だと限定されたハードでしか動かないというので、PC で動く OS を普通は選ぶだろうし、そうなると Java が組み込まれている ということとか、あるいはユーザー・インターフェースの良さとか が魅力になるのだろうか。つまり BSDの機能はあくまでついでであっ て、安定したカーネルを提供するためのものであり、特徴となるの はその上で動く Window システムということになって、そうなると それが今のマックではできないどういう用途に使えるのかというの はあまりはっきりしない。