ちょっと前にメーリングリストにお知らせを出したら試してもらえ て、いくつか明らかになった問題点があった。Cygwin での dump の部分ははっきり言って手に余るというかとても難しいので、とり あえず APEL の install.el を何とかして、Naitve build でも普 通に使えるようにするのをやろうか。とりあえず APEL のメーリン グリストを探して入る必要があるな。
先月に引き続き岡くんがやるライブを見に行く。鹿島くん、堀江く んに加えてピアノに岡さやかさん、ベースに宮沢さんを加え、さら にジンタのライブとか中央大学のゲリラ祭の時に会ったりした人た ちも見に来たりしていて、いやがうえにも高まる期待の中で行われ た演奏は次は三月にちゃんとしたライブハウスでやるらしいのでそ の時に向かってさらに期待を膨らませるのに足る内容だったとでも 言っておこうか。
宮沢さんに、このバンドで真剣にやるつもりがあったりするんです か、とか聞いたら、そんなもんあるわけないじゃないか、とか答え て、それでしばらくたった後に、でもみんなが一回でいいって言っ てる練習を二回やろうといったのは自分だけどね、とか言っていて、 まあ何だかよく解らないがいい人だなあと思った。
田中麗奈主演「はつ恋」をレンタルビデオで見る。田中麗奈の映画 はやばい。「がんばっていきまっしょい」にしても「はつ恋」にし ても主人公は恐らく本人にも説明できない止むに止まれぬ衝動に駆 られて「がんばっていきまっしょい」なら女子ボート部を作り、 「はつ恋」ならば母親の初恋の相手を探すということに、高校生活 を、あるいは短い春休みの日々を費やす。そこで主人公が見せる目 を見張るのに足る行動力は殆ど無根拠でそして何の目的性ももたな いにも関わらず、決して横道にそれることなく確実に回りの人間を 動かす。そしてその行動の結果は挫折でも達成でもなくて、丹念に 描かれる行動自体の軌跡を通じてそれが映画を見るものの記憶に積 み重なるのと同じように主人公の人物として積み重なる。「がんばっ ていきまっしょい」の主人公は高校を卒業してからはボートを続け ることはないだろうし、「はつ恋」の主人公は自分が準備した母親 との再会を果たした後のその初恋の相手とは二度と会うことはない のに違いなくて、これはその経験を通じて世の中というものが解る ようになったり少しだけ大人になったような気分になるという種類 の過渡期をあらわす経験という意味ではなくて、ただ自分の意志で はなく、それでいて外部からの強制によるものでもないある確信に 基づく行動、自分がしたいことについて揺ぎ無い確信をもつものの 行動があり、これは子供でも大人でもなくてそしてその中間でもな い突発的に発生した衝動そのものであるような田中麗奈の演じる主 人公の存在によって現実が少しだけ幻想に近づく場所を舞台として 行われる。つまり「はつ恋」の田中麗奈はオルゴールの中から母親 のその初恋の人に当てた手紙を見つけた瞬間に誕生し、そして満開 の桜の木の下で舞う花びらとともに散る厳密に映画の中でしか存在 しないものとしてそこにいる。
実家からメールが届く。
智紀君 お誕生日おめでとうございます。 体に気をつけてお仕事がんばってください。 応援しております。返事待ってます。 池山家 家族一同
泣けた。体に気をつけて仕事をがんばれば家族の人たちは安心して くれるはずで、自分が人の期待に答えられるというのはすばらしい ことであって、それでとにかく何としても体に気をつけて仕事をが んばろうと思った。
多分この人がストールマンと喧嘩をしたおかげで XEmacs があると 思うんだが、それでその後ネットスケープで大成功を収めて mozilla.org のリーダーになったもののそれを一年でやめて今何を やっているのかと思ったら、 ナイトクラブの経営をやっているらしい。 人生色々というか何と言うか。
原宿のワインバーで岡さやかさんのライブを聞く。みちる&さやか を始めて聞いたがみちるさんの歌いっぷりが立派だったのが印象に 残った。富山さんの歌の「僕のデスクトップをカスタマイズしてお くれよ」とか「家は読売新聞だけど僕は広島カープのファンで」と かいう感じの歌詞の曲も凄く面白くてかわいくていいなあ。
その後久しぶりにいろは亭で飲もうということで岡くんと中野さん と石神井に向かっていたら池袋で岡さやかさんを捕獲して一緒に石 神井まで拉致して朝まで飲む。
相変わらずフォークソングのうたげを行っているアフリカ料理店の バオバブで岡さやかさんがマンドリンの演奏をするというのを見に 行ったら、予想通りというか何と言うか、小堀さんがいてその社交 性と低姿勢と揺るがぬ信念を感じる。いやよく解らんが、一度ゆっ くり飲んでみたいものだ。
ライブが終わった後にカレーを食ったりビールを飲んだりしていた ら、近所の夫婦が飲みに来ていてそのおとーちゃんの方が男はちん こを立てろ、女はまんこを濡らせみたいなことをかなりいい気分で まくし立てていて、その横でおかーちゃんの方がうちの息子の性教 育はというような話をしていて何かえらいことになっていた。
原因不明だったバグの原因が text glyph の変更だったことが解っ てその変更をしたのは僕なので直さないといけなくなったのだが、 原因は自明であるものの対処方法が思いつかない。どうしよう。
ジャン=リュック・ナンシー編の「主体の後に誰が来るのか」とい うのを買ったので、ぱらぱらとめくってみる。十五人くらいの人た ちが主体の後に誰が来るのかというお題で色々書いているが、ぱっ と見た感じだとドゥルーズの格好よさが目立つ。その三ページくら いの文章はこういう風に始まる。
ある哲学的概念は、それ自体内部変数によって規定される思考領域 において、複数の役割を果たす。また、この内部変数や役割と複雑 な関係にある外部変数(状況や歴史のモーメント)もある。このこ とが意味するのは、ある概念は、望まれて死滅するのではなく、新 しい領域の新しい役割によって時代遅れになるにしたがって死滅す るということである。またそれゆえ、概念を批判することに大きな 意味があったことは一度もない。むしろ、その概念を無用か不適切 にする新しい役割を作り出したり、新しい領域を発見したりする方 がよい。
余りにも直接的な表現のために一瞬何が書いてあるのか解らなくな る位で、他の人のと比べることによって、こういうドゥルーズの表 現の直接的であることとか、単純であることという特徴が明確にな る。
CD を一枚買ったら割り引き用のポイントカードの期限が三月まで で後三千円分買えば千円の割引が出来ると言われたので、モーニン グ娘。と小島麻由美のそれぞれのベスト盤を買う。モーニング娘。 を聞いて思ったのはこれが人気が出たのはダンス☆マンのアレンジ によるところが大きいように見えるということで、これによってモー ニング娘。はより人間味をなくしてマシーンな感じが出るようになっ たと思う。
前にスペースシャワーでやっていたライブを見たときは地味な感じ がして余り印象に残らなかったんだが、CD を聞いてみるとかなり いい感じでずっと聞いている。だんだんしゅびどぅばー。
講談社文芸文庫のやつを読む。久しぶりに小説を読んだような感じ がする。複数の種類の物質がそれぞれに組み合わされることによっ て結びついたり離れたりするという性質というのがあって、何のこ とかいまいちよく解らんが元素同士の反応とかそういうことなのか も知れなくて、とにかくそういうのを人間関係になぞらえてその人 物達の相関関係を描く。「親和力」についてはベンヤミンの有名な 論文があって「ベンヤミン・コレクション」に入っているらしいん だが、「ベンヤミン・コレクション」は前に買って余り読まなかっ たので小林か、岡くんか誰かにあげてしまったような気がする。も う一回買ってみようか。
ニュートン的な物理学に対してのゲーテ的な物理学というのを最近 考えるんだが、その話を加藤くんにちらっとしたらライプニッツと いう名前が出てきた。そういうのも含めてこの話題を扱った本でい いのって何かないかな。
赤坂ブリッツの前のほうはステージから五メートル位の所に柵があっ て前座のナンバーガールの時にはその柵の前の方では元気一杯の若 者達が縦横無尽に暴れまわっていて、しかし柵の後はそれなりに落 ち着いた感じで、正直言ってJと同じくらいに今回始めて見るナン バーガールを楽しみにして来たので柵の前に行こうかとも思ったが 若者達が余りにも炸裂しているので柵の後に止まった。
ナンバーガールの演奏は曲間を殆ど取らずに矢継ぎ早に繰り出され、 そして予想以上に田淵ひさ子さんのギターがよくて、というかわざ と田淵さんの前に行くように右側にいたのだが、その無機質で角張っ た顔の輪郭に常に無表情をたたえ、時にはジャンプしながらリズム を取り、あるいは背をそらしてギターを掲げながら突拍子もないフ レーズをかなで続ける演奏には一時たりとも目を離せないものがあ る。
それでJ・マスシスが始まりステージの前にはナンバーガールのと きよりは大人しめだと思われる客層が集まり、その中で聞いている と、Jは一曲ごとにギターを取り替えながら淡々とソロアルバムの 曲や、ダイナソーの時の曲の演奏を続ける。そしてアンコールの一 曲目でいきなり客が左側に押し寄せていくので何事かと思ったら金 髪で顔の隠れた男がギターを持って演奏を始め、それがサーストン・ ムーアであることが確認されるとそれまではそれほどでもなかった 客の興奮は徐々に頂点に達し、その後に The Wagon をやったため に気が付いたら呼吸が困難になるような盛り上がりを見せた。
加藤くんとその噂の女子大生がうちに来て鍋を食べるという催しが 開催される。腹いっぱいになった加藤くんがお腹を膨らませている とそのお腹が出ているのを女子大生がからかい、それに答えて加藤 くんがお前だってお腹が出てるじゃないかなどと言いながら楽しそ うにじゃれ合う二人を、手のひらから血が出るほど拳をきつく握り 締め、しかし笑顔で見守る、そんな一晩だった。彼らの未来に災い のあらんことを!
昨日の鍋の残りかすに結局食べなかったうどんを突っ込んで温めて 食べると、よく意味が解らない味がした。
うどんがまだ余っているので焼きうどんにして食べる。めっきり満 腹。
会社の近所の牛タン屋へ行く。昔職場にいた人としょっちゅう行っ ていてその人がいなくなってから一年くらい経っていると思うんだ が、それでも行く度に相棒はどうしたとか聞かれる。一回店の人と 何か話でもして話題を作っておいたほうがいいのだろうかと思った。